痛みとは

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

痛い！と言う感覚はいやなものですね、、

痛みは体に何か大変なことが起こっていると言うことをしらせる「警告信号の役割」を担っていると考えられています


国際疼痛学会という「痛み」に関する基礎的・臨床的研究を行う学会の定義によれば痛みは

1）不快な感覚　不快な情動体験

痛いという感じると同時につらいと感じる

2）他人と共有できない

視覚や嗅覚では対象物が外部にあるので、きれいな景色や音楽は共有出来るけれど、痛みは個人の体験なので共有できない感覚である

3）体に明らかな損傷がなくても痛み

患者さんの痛みは本人にしか分からない

といった特徴があります

痛み治療を専門的に行う「ペインクリニック」と言う診療科目はまだまだ少ないのですが、

様々な痛みを総合的に診断・治療する専門家です

痛み症状でお困りの方はペインクリニックにご相談下さい

痛みの治療薬 抗うつ薬

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

痛み症状の治療を専門としている、ペインクリニックでは長引く慢性的な痛みの治療にうつ病の治療薬である「抗うつ薬」を処方する事があります

私は「うつ病」ではないのに
ペインクリニックで「抗うつ薬」を処方された！

「何で？」

と思われるかもしません



どうやら抗うつ薬に痛みを抑える作用があることが
最近の研究でわかってきています

特に

• 三環系の抗うつ薬（トリプタノール®　ノリトレン®など）
• SNRI [selective serotonin noradrenaline reuptake inhibitor]　　　　　　　　　　(サインバルタ®など)

は神経障害に伴う痛みに効果があると報告されています

帯状疱疹後神経痛をはじめとする神経の障害による痛みに処方する事が多いです

薬理学的には神経系に作用して

• セロトニン、ノルアドレナリンの再取り込み阻害作用
• αアドレナリン受容体、H1ヒスタミン受容体、コリン受容体等のブロック作用
• イオンチャンネルブロック作用（ナトリウム カルシウムなど）

など様々な作用を介して、痛みの伝達を抑制します

注意が必要なのは

• 痛みが50%以下になる方は2-3人に1人位であること
• 効果の発現に時間がかかること
• 眠気や口の渇きなどの副作用があること
• 日本では適応外使用であること

さかうえクリニックでは
患者さんの痛みの訴え、年齢、併存症にあわせて最適な治療薬を選択しています


臨床現場でもたくさん使われているのなら添付文書に

　神経障害性疼痛

の適応を追加すれば良いじゃないかと言われる場合もあるのですが、

抗うつ薬を
慢性疼痛や
神経障害性疼痛への適応症を広げるには、

臨床治験をやり直したり役所への申請など莫大な手間暇と費用がかかるので製薬会社がやりたがらないと言う事情があるのです


参考文献
Antidepressants in the treatment of Neuropathic pain, Sindrup SH et al, Basic clinical pharmacology and toxicology, 96:399-409, 2005

頭頸部痛の研究会

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

雨の週末になりましたが、神戸で行われた頭頸部痛の研究会に参加して参りました


一般演題は

• 突然の頚部痛で発症する特発性頸椎硬膜外血腫の症例報告
• 片頭痛患者における冷え症の合併頻度に関する研究報告

でした
特に
特発性頸椎硬膜外血腫は突然の頚部痛で発症し四肢麻痺を来す例があることより脳卒中との鑑別が問題となる点、頭部CTに加えて頚部硬膜外血腫も疑い頸椎CTもとっておいた方が良いこと、また軽症例ではむち打ち症などとして見過ごされているかもしれないなど、大変勉強になりました

高齢者で、突然発症する頚部痛には注意が必要です

また特別講演は神戸大学麻酔科の高雄先生でした

• ペインクリニックにおける慢性疼痛コントロールについてのご講演でした

神経障害性疼痛の治療法、治療薬について網羅的なご講演で大変参考になりました

インフルエンザ予防接種 2011

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

インフルエンザ予防接種が始まりました

今年はインフルエンザワクチンの供給量が今年は例年の70％程度となっています

なるべく多くの方に受けて頂けるよう、ロスを減らす為の工夫をしております
詳しくはクリニックへお問い合わせ下さい

お問い合わせはこちらへ（文字をクリックして下さい）

追記
インフルエンザワクチンが品薄で入手しにくい状況が続いていましたが、改善いたしました。インフルエンザワクチン接種ご希望の方はご予約の上、ご来院下さい。

兵庫県麻酔・ペインクリニック医会

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

本日は神戸三宮で行われた、兵庫県麻酔・ペインクリニック医会に参加してまいりました

麻酔・ペインクリニック分野の開業医の勉強会ですが、私も3年ほど前より入会させて頂いております

「ペインクリニックの実情について」
「保険診療ミニレクチャー」
「痛みと漢方について」
といった、臨床に即した実践的な内容でした

痛みと漢方については基礎的な知識から、かなりのレベルまで教えて頂きましたが
西洋医学も東洋医学も慢性の痛みに対する考え方は方法論が異なるだけで基本的に同じと言う所が大変興味深かったです
改めて勉強しなおす必要を感じた１日でした

火災訓練

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

本日、午前10時よりビルの火災訓練がありました

当院が入居しているビルの5階で火災が発生した想定で避難誘導が行われました
ブロック治療後で休まれている方には、訓練の放送がたくさん入ったので最初はびっくりされたかもしれません

受付スタッフ、看護スタッフ共に、待合で待たれている方、ブロック治療後の方に対して
「これは火災訓練です！」と
案内がしっかり出来ていたようです

訓練に参加された方、お疲れ様でした

交通事故

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

当院は阪神本線西宮駅北側、国道2号線に面しています
札場筋より少し西側に入ったところなので、クリニックの前は大変交通量が多いのです
本日の夕方「警察を呼んで下さい」とクリニックに入ってこられた方がいらっしゃいました
どうやら2号線沿いで交通事故があったようです
幸い、怪我などはない様子
受付スタッフが手際よく警察に状況を連絡
5分ほどで警察の方がこられ実況検分されて行かれました
大きな事故でなく一安心です、日の暮れが早くなっています
夕方の運転には注意が必要ですね

ステンドグラス〜ハロウインのアレンジ

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

最近、皆様の趣味の広さとその奥深さに驚く事が多いです

先日、ご来院下さった方にステンドグラスのランプを頂きました
百合がモチーフになっているもので、めしべの部分が立体になっています
飾らせて頂くと、重厚感があり、とても素敵です　　　　　　　　　　　　　　

又、昨日来られた方は、フラワーアレンジを教えておられるそうで、ハロウインのアレンジを下さいました
中央のかぼちゃの顔が愛嬌があり、可愛らしいです
受付が急に華やぎました。　この時期、こんなアレンジを自分で作ってお部屋に飾る事ができたらいいですね

えびすクラブ

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

本日は診診連携の会、えびすクラブで講演を行って参りました
「最近の鎮痛薬の話題」と言うテーマで慢性疼痛、神経障害性疼痛に関する話をさせて頂きました

昨年から慢性疼痛に使用出来る新しい治療薬が幾つか出てきています
実際的な使用法を中心に、臨床にすぐに結びつくような実務的な内容にさせていただきました

その後は、関西労災病院に出向き緩和医療セミナーに出席しました
特別講演の講師は
市立西宮中央病院　麻酔科の前田　倫先生です

緩和医療におけるオピオイドの使用法とペインクリニック的治療の実際について、いつもながら熱いお話を伺うことが出来ました

秋晴れのすがすがしい日でしたが、セミナー漬けの1日でした

ハロウイン〜モンブラン

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック


１０月に入り、街の至る所にカボチャを見かけるようになりました

さかうえクリニックのあちらこちらにもカボチャが飾られています
今月は看護師スタッフが担当で考えて下さいました
紅葉の色と調和してすっかり秋の装いになりました

待ち合いには栗拾いで頂いてきた栗を飾りました。栗のスイーツも楽しみな季節です

以前、数人で手分けしてそれぞれ気になるお店のモンブランを数個ずつ買ってきてお店の名前を伏せてモンブランばかりの試食会をしたことがあります
個性的なモンブランが沢山集まりましたが、一番人気は、あまり他のクリームが入っていない、一番シンプルな和栗のペーストだけでできているようなモンブランでした

見た目の可愛さより、やはり素材が一番ということでしょうね

消炎鎮痛薬が効きにくい痛み

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

ロキソニン®（ロキソプロフェンナトリウム）やボルタレン®（ジクロフェナクナトリウム）といった消炎鎮痛薬が効きにくい痛みがあります

もしかすると神経障害による痛みかもしれません

• 帯状疱疹の湿疹は治ったのに、神経痛が残っています
• 手術で悪いところは取り除いたのに、傷跡に痛みが残っています
• 糖尿病で手足の先が、じんじん痛む

などのご相談をうける事があります

専門的には神経障害性疼痛と言い、神経の損傷や神経の病気の後におきる痛みを指します

治療には神経痛に効果があると考えられている

• 三環系抗うつ薬
• 抗うつ薬（SNRI）
• 抗けいれん薬（プレガバリン　ガバペンチンなど）

などを組み合わせて使用して治療を行ってきます

痛みの治療の専門家であるペインクリニックでご相談ください

神経障害の痛みの治療

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

「神経障害性疼痛とは末梢神経、中枢神経にかかわらず、神経系に対する損傷や疾患によって直接的に引き起こされる痛み」
の事をいいます

代表的なものには

• 帯状疱疹後神経痛
• 有痛性糖尿病性神経障害
• 三叉神経痛
• 幻肢痛
• 引き抜き損傷後痛
• 脳卒中後の痛みなど

痛みの症状は多彩で

• 持続的
• 発作性・自発性
• 灼けつくような
• 電気ショックのような
• 衣服や冷風で痛み
• 痛覚過敏
• 異常感覚

といった実に様々な症状があります

神経障害性疼痛の治療薬には

1. ガバペンチン（ガバペン®）　プレガバリン（リリカ®）
2. 三環系抗うつ薬（トリプタノール®　ノリトレン®）
3. SNRI（トレドミン®　サインバルタ®）
4. トラマドール（合剤ではトラムセット配合錠®）

などがあります

ペインクリニックではこれらの投薬治療に加えて、
必要があれば神経ブロック治療も併用して神経痛の治療を行っていきます

触っただけで痛い

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック


衣服がこすれただけでも痛みが強くなる、冷風にあたっただけでも痛みを感じることがあります

通常痛みと感じないような軽い刺激を痛みとして感じてしまうことを専門的に
アロディニア　（異痛症）と言います

帯状疱疹後神経痛などの神経障害による痛み、片頭痛などでこのような症状が起きることが知られています

病状を確かめるために、幾つかの問診、診察が必要となります

また、神経障害によるアロディニアと片頭痛によるアロディニアでは治療が異なってきます

長引く慢性の痛みについて

西宮市のペインクリニック　さかうえクリニック

腰痛、肩痛、足の痛みなどの長引く慢性の痛みに悩まれている方が多いという調査結果があります
（服部政治 Folia Pharmacol Jpn 127 :176-180, 2006）

慢性疼痛とは
「治療に要すると期待される時間を超えて持続する痛み、あるいは非がん性疾患で進行性の痛みで3か月以上持続するもの」

と国際疼痛学会では定義されています

急性痛とは異なり、既に生体防御の役割はなくなっており、病的な痛みであると考えられています

痛みの原因は実に様々で、

１）侵害受容性の痛みが長引き寛解・増悪を繰り返す
例）腰痛症　変形性関節症

２）長引いてしまった神経障害性の痛み
例）帯状疱疹後神経痛

３）１）と２）が混ざった病態

などが考えられています

長引く痛みで悩まれている方は痛み治療の専門医である
ペインクリニックでご相談下さい